Kotone Note 琴音 すみっこ目せん

茶色の鳩さん 2021/07/28

皆さんいかがお過ごしでしょうか。
学校終わりに友人と話しながら駅へ向かう時間は幾つになってもエモーショナルを感じますが、近頃はその時間で、もうすぐ訪れる将来の話をすることが増えてきました。
先日も、ものの数分ながらそれなりに語り、別れ際の改札前でお互い頑張ろうと励まし合い、そのまま颯爽と改札を通るはずだったその時。
ICカード入れがカバンの奥に入り込んでしまい、スタイリッシュには取り出せない状態に。
そして急に立ち止まりバタつく自分。
加えて、「格好良く帰れると思ったのに…」と心の声がでてしまい、友人苦笑い。
慣れないカッコつけをするものではありませんね。
琴音です。

ここ暫く、事務所に行く道中で出会う鳩が気になっています。

駅前の通りにかなりの数いるのですが、その中に1羽、明らかに目立つ鳩を見つけることがあるのです。

本来、鳩といえば大体は全身灰がかった青色のイメージですが、その1羽は明るい茶色の羽で頭などは真っ白です。

ここまでハッキリした2色展開の鳩もなかなか見ないなと思い、その珍しさから時々見つけては良い事があった気になっています。

「スイミー」や「みにくいアヒルの子」など、大勢の中に一つだけ違う存在が混じっているということから始まるお話は古くからありますが、最初は決まって嫌がられ辛い思いをしたり孤独を感じたりする描写が入っています。

時にそれを良い個性にできたり、ほかの分野で認められることで自分を確立することはあるのでしょうが、どんな精神状態であれ弊害はどこかしらに出てしまうのです。

先に書いた鳩についても、他の鳩に嫌がられることはないかもしれませんが、一緒に行動している時に目立つことで苦労があるのかもしれません。

鳩でいるのも楽じゃないな…と思いながらしばらくベンチに座り見つめる私。

一方で鳩自身は、悲しそうでも嬉しそうでもなく、ただただ地面をついばみ少し歩いてはまたついばみを繰り返してらっしゃいます。

いやむしろ、よくよく観察してみれば他の同じと見ていた鳩達も意外と各々違います。

細かい模様が独特だったり、羽以外が少し色薄めだったり、癖なのかと思う程すぐ羽を広げる鳩もいました。

特別目立つ存在がいることで他が似たり寄ったりに見えていましたが、一度注目してみれば、むしろ普通の鳩とは?という境地に入ってしまいそうなほど各々に違う要素があるようです。

ならば、いわんや人間をやですね。

確かに人にしても、何もかも普通とか、どこもかしこも在り来たりという人はなかなかいません。

程度の差やそれ自体の善し悪しはさておき、それぞれが違う要素を持ち合わせていて、むしろ何かしらを持ち合わせていることがデフォルトなようです。

鳩も人も多様ですが、いかようであろうが各々のペースで地面をついばんでいる鳩を見ていると、一番の違いは、私のようなやたら色々考える面倒なのが鳩にはいないことかもしれないと思い反省しました。

周りの要素も自分の要素も、干渉し過ぎずしなさ過ぎず、ただ日々をなんの気なく過ごすというのも大切ですね。


っはい!!
今回はこの辺で終わります。
ご清覧ありがとうございました。
また来週!