からの怖そうで怖くない話 2023/08/30
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
私はというと、スマホケースを手帳型からカバー型に替えました。
以前見た目に惹かれて買ったものの、引き出しに保存して満足していたケースをそろそろ衣替えに使ってみようと思い立ったのです。
カバーを替えてからはや数日、今まで手帳型ばかり使っていたもので、未だカバー型の頼りない薄さに慣れません。
頭では頑丈と分かっているのですが…当分は時間が解決してくれるのを待ちたいと思います。
琴音です。
前回怖い(?)話という今まで扱ったことの無い話題を取り上げてからというもの、なんとなく新しいことをした後のソワソワ感がまだ残っています。
コメントから読んでくださる皆さんの反応を見たり、そういえばあんなこともあったなと思い出したりしながらこの一週間を過ごしておりました。
そんなこんなで第2弾を書こうかなと思ったのですが、最近は思いのほか涼しくなってきたので怖い話で思い出した怖くない話をしようと思います。
時期は今の真反対の冬、クリスマスの日のこと。
幼い私はどうにも待ちきれなかったのか、まだ夜が明ける前に目覚めてしまいました。
子供にはあまりお目にかかれない夜明け前の時間と、隣で寝息をたてている両親の様子は「今起きてるのは私だけ」というささやかな特別感を演出するには十分でした。
そしてなんと言っても今日はクリスマス。
まだ暗くて視界の悪い中でしたが、このまま起きていれば一早くプレゼントを拝めるのです。
すっかり目が冴えてしまったこともあり、朝までの数時間をゴロゴロしながら待つことにしました。
待っている最中(明るくなったら壁際にプレゼント袋があるか確認して、弟を起こして…)と、これからの行動をシミュレーションしていたのですが、そのうち考えれば考えるほど今すぐプレゼントを開けてみたくなってきました。
気づけばあたりは先程までの暗闇から深い青色にかわり、カーテンの隙間からは街灯の明かりも差しこんでいます。
(今起き上がって右を向けばプレゼントがある…プレゼントが見られる…。)
最初こそ一緒に開けるはずの弟に悪いと自制していましたが、ついにはちょっとだけなら…と欲が勝ってしまいました。
そうと決まれば…と勢いよく起き上がり、バッと右に注目したその時…。
差し込む明かりに照らされ、歪な人型の何かがプレゼント手前に横たわっているではありませんか。
その姿は目や鼻が無く、頭の大きさに対して体が細い、まるで宇宙人とお化けを混ぜ合わせたようでした。
不思議な体制で横たわった何かはピクリとも動かず、あかりに照らされた肌は青白い色をしていてなんとも不気味な光景でした。
慄いた私はすぐさま体制を戻し、隣で寝ていた父の影に隠れながら何故部屋で宇宙人が倒れているのかと震えました。
さっきまでの悪戯心なども忘れ、もしあれが急に起き上がったらどうしようと滝汗を流し約1時間。
早く朝になって家族が目を覚まさないかと願いながらも、怖がりな私の身体はふともよおし始めました。
こうなっては大変です。
今トイレにいこうとすれば、起きている人間に気づいたら宇宙人が襲いかかってくるかもしれない…という恐怖とトイレに行きたい尿意との戦い。
色んな意味で限界な意識の中、こんなことならプレゼントを先に見てやろうなんて思わず2度寝すれば良かった…と走馬灯のような後悔がよぎりました。
ですが、怖がれば怖がるほど尿意は増すばかり。
もはやこれまでと宇宙人の前を通る覚悟を決めました。
最期せめてその姿を目に焼き付けてやる、と再び勢いよく起き上がり右側を注目…
そして私の目が捉えたのは、すっかり明るくなった部屋の床で毛布にくるまって眠る弟の姿でした。
どうやら寝ている間にベッドから落ちてしまった様子。
私はうっすら照らされて不気味な図体に見える弟をずっと怖がっていたのです。
残ったのは、どこにもぶつけようのない悔しさと恥ずかしさ、そしてとうに限界を超えた尿意だけでした。
これも悪いことをしようとした報い…とフラフラしながらトイレに行き気疲れした私は、その後知らぬ間に眠ってしまいました。
朝になって何も知らない家族の声に起こされ、先にプレゼントを開けて喜んでいる弟を見ながら再度虚しい気持ちになっていたのは密かな思い出です。
さて、いかがでしたでしょうか。
幼少期ながらに悪事はよくないと学んだクリスマス、これもまた私の糧になっているのかもしれません。
っはい!!
今回はこの辺で終わります。
ご清覧ありがとうございました!
また来週。
私はというと、スマホケースを手帳型からカバー型に替えました。
以前見た目に惹かれて買ったものの、引き出しに保存して満足していたケースをそろそろ衣替えに使ってみようと思い立ったのです。
カバーを替えてからはや数日、今まで手帳型ばかり使っていたもので、未だカバー型の頼りない薄さに慣れません。
頭では頑丈と分かっているのですが…当分は時間が解決してくれるのを待ちたいと思います。
琴音です。
前回怖い(?)話という今まで扱ったことの無い話題を取り上げてからというもの、なんとなく新しいことをした後のソワソワ感がまだ残っています。
コメントから読んでくださる皆さんの反応を見たり、そういえばあんなこともあったなと思い出したりしながらこの一週間を過ごしておりました。
そんなこんなで第2弾を書こうかなと思ったのですが、最近は思いのほか涼しくなってきたので怖い話で思い出した怖くない話をしようと思います。
時期は今の真反対の冬、クリスマスの日のこと。
幼い私はどうにも待ちきれなかったのか、まだ夜が明ける前に目覚めてしまいました。
子供にはあまりお目にかかれない夜明け前の時間と、隣で寝息をたてている両親の様子は「今起きてるのは私だけ」というささやかな特別感を演出するには十分でした。
そしてなんと言っても今日はクリスマス。
まだ暗くて視界の悪い中でしたが、このまま起きていれば一早くプレゼントを拝めるのです。
すっかり目が冴えてしまったこともあり、朝までの数時間をゴロゴロしながら待つことにしました。
待っている最中(明るくなったら壁際にプレゼント袋があるか確認して、弟を起こして…)と、これからの行動をシミュレーションしていたのですが、そのうち考えれば考えるほど今すぐプレゼントを開けてみたくなってきました。
気づけばあたりは先程までの暗闇から深い青色にかわり、カーテンの隙間からは街灯の明かりも差しこんでいます。
(今起き上がって右を向けばプレゼントがある…プレゼントが見られる…。)
最初こそ一緒に開けるはずの弟に悪いと自制していましたが、ついにはちょっとだけなら…と欲が勝ってしまいました。
そうと決まれば…と勢いよく起き上がり、バッと右に注目したその時…。
差し込む明かりに照らされ、歪な人型の何かがプレゼント手前に横たわっているではありませんか。
その姿は目や鼻が無く、頭の大きさに対して体が細い、まるで宇宙人とお化けを混ぜ合わせたようでした。
不思議な体制で横たわった何かはピクリとも動かず、あかりに照らされた肌は青白い色をしていてなんとも不気味な光景でした。
慄いた私はすぐさま体制を戻し、隣で寝ていた父の影に隠れながら何故部屋で宇宙人が倒れているのかと震えました。
さっきまでの悪戯心なども忘れ、もしあれが急に起き上がったらどうしようと滝汗を流し約1時間。
早く朝になって家族が目を覚まさないかと願いながらも、怖がりな私の身体はふともよおし始めました。
こうなっては大変です。
今トイレにいこうとすれば、起きている人間に気づいたら宇宙人が襲いかかってくるかもしれない…という恐怖とトイレに行きたい尿意との戦い。
色んな意味で限界な意識の中、こんなことならプレゼントを先に見てやろうなんて思わず2度寝すれば良かった…と走馬灯のような後悔がよぎりました。
ですが、怖がれば怖がるほど尿意は増すばかり。
もはやこれまでと宇宙人の前を通る覚悟を決めました。
最期せめてその姿を目に焼き付けてやる、と再び勢いよく起き上がり右側を注目…
そして私の目が捉えたのは、すっかり明るくなった部屋の床で毛布にくるまって眠る弟の姿でした。
どうやら寝ている間にベッドから落ちてしまった様子。
私はうっすら照らされて不気味な図体に見える弟をずっと怖がっていたのです。
残ったのは、どこにもぶつけようのない悔しさと恥ずかしさ、そしてとうに限界を超えた尿意だけでした。
これも悪いことをしようとした報い…とフラフラしながらトイレに行き気疲れした私は、その後知らぬ間に眠ってしまいました。
朝になって何も知らない家族の声に起こされ、先にプレゼントを開けて喜んでいる弟を見ながら再度虚しい気持ちになっていたのは密かな思い出です。
さて、いかがでしたでしょうか。
幼少期ながらに悪事はよくないと学んだクリスマス、これもまた私の糧になっているのかもしれません。
っはい!!
今回はこの辺で終わります。
ご清覧ありがとうございました!
また来週。