Kotone Note 琴音 すみっこ目せん

通しリハ 2021/11/10

皆さんいかがお過ごしでしょうか。
私はと言うと最近夜が寒くなってきたので、少し早いですが厚手のパジャマを着始めることにしました。
タイミングがなかなか決められず、ある程度気温が下がってきてもずっと半袖短パンのパジャマを使っていたので、久しぶりの長袖長ズボンパジャマが思っていた以上に温かくて驚きました。
着るものがある幸せを一人噛みしめた夜でした。
琴音です。

先日、ツアーの通しリハをやりました。

頭からセットリストを追って本番と同じ流れでチェックするというのは、ツアーリハ終盤になると毎度のこと。

勿論お客さんはおらず、バンドメンバーの皆さんと私以外には数人のスタッフさんしかいません。

故に、いくら本番だと思ってと言われてもなかなか本番ほどの緊張感は実感できないというのが毎度のことでした。

ですが先日、通しリハで緊張感を抱くという初めての経験をしました。

単にとても久しぶりのライブになるからだと思えばそれまでなのですが、私にとってはそれ以上に意味のあるものでした。

話は飛んで何年か前、父とリハについて少し話したことがありました。

昔は駅前で路上ライブなどをやり、時には大人数の人の前で歌うこともあった父。

そんな父は本番よりもリハの方が緊張していたと言い、本番の方が圧倒的に緊張すると言う私を不思議がっていました。

聞けば、お客さんが誰もいない場所でリハをしながら、この場所に人が集まって自分の歌を聞くのだと想像した時に汗が出るほど緊張した。あまりに緊張しすぎた為に本番は割とすんなり歌うことができた。
ということらしいのですが、その時の私にはそんな経験はありませんでした。

むしろリハではまだ持ちこたえていた余裕が本番直前になるにつれて削り取られ、焦りが大きくなるということばかりでした。

実際、本番当日になってご飯もまともに食べられないほどのプレッシャーに襲われるのは、その焦りからでした。

そして父の言っていることはきっと、父自身の先を考える責任感や、どうなるか分からない不安感が功を奏していたからこそなのだろうと思っていました。

そして、私の尊敬する人達の多くは父と似たようなことを言っていたので尚更に、自分自身は未熟で責任感やモチベーションに必要な不安感を充分に感じられていないから、そのような感情になれないのではないかという思いが頭の片隅にありました。

そんな気持ちを密かに抱えながら過ごしてきた私にとっては、先日リハで僅かに感じた緊張感そのものが自分の進歩のように感じられ、何とも言えない感動がありました。

もうすぐ目の前まで迫っている本番、いつもと違う体験を経た私にどのような変化があるのか、自分でもまだわかりません。

全く違う気持ちの流れがあるのかもしれませんし、相変わらず緊張して食が進まなくなってしまう気もします。

ですが少なくとも、新しい感情を実感でき、自信と前向きな気持ちは少しだけ大きくなりました。

色々な気持ちが入り交じっておりますが、当日はお客さんと自分自身どちらも楽しい気持ちになれるようであったらいいなと思っています。

頑張ります!


っはい!!
今回はこの辺で終わります。
ご清覧ありがとうございました!
また来週。